季刊・島田荘司―Magazine from Los Angeles, Vol.02(2000Autumn)

満足度:☆☆★★★ 「他者への誠実な優しさを行使してみなが生きること」

 前号にくらべてすっきりしている。評論がない分だけ読みやすかった。時代小説・金獅子は凡庸な作品。風太郎と比較するまでもない。
 後書きの言葉がよかった。

強烈な道徳叱責で、少年を発狂に追い込むわが正義。こうして罪を犯した者は、少年から先に殺して見せる威圧の時代に、懸命に戻ろうと周囲を説くわが遺伝子。これらを変えることはぼくの力ではできないが、変わったのちの社会のため、準備をすることくらいはできるだろう。厳しく罰則が行使されている社会は、着々と正義が実現され、理想社会に向けて前進しているように見えて、実は停滞している。他者への誠実な優しさを行使してみなが生きることこそが、最も楽な生き方であり、自身にも最も利益があり、平和を作りだし、社会を前進させる唯一の方法である。

御手洗シリーズ 連載第2回 読み切り「ロシア幽霊軍艦事件」(未読)
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L.A.のユニークレストラン紹介, no. 2
組曲「龍臥亭事件」(2)
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新連載小説「金獅子 第一話 金獅子出現」
地球紀行追想フォトエッセイ 思い出入れの小箱たち(1)「ダカールのふたつの箱」
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