レッド・ツェッペリン セレブレーション

レッド・ツェッペリン セレブレーション

レッド・ツェッペリン セレブレーション

リハーサル期間中に彼らはセット・リストを完全に作り替えている。プロモーションするべきニュー・アルバムもなく、『プレゼンス』はすでに発売から1年近く経っていたこともあって、これまでの全カタログをざっと眺められるような太っ腹の構成に変えることにしたのだ。中略。さらには『IV』の名曲「限りなき戦い」を、サンディ・デニーのパートをジョン・ポール・ジョーンズが歌うというアレンジを思いついた。「どうして私がオーケーしたのか、自分でもわからない」。後年、ジョーンズは白状している。中略。/初春の頃のショウでは、長きに渡る休業状態のつけがまわっていたことが明らかな、不安定な日もあった。しかもセット・リストは相変わらずぐったりするほど長い。ジョンジーの大作「ノー・クォーター」には準クラシック風の長いソロが加えられ、曲としては20分を超えることも多くなった。中略。ボーナムのドラム・ソロ「モビー・ディック」もまた30分に及ぶもので、プラントも「オーバー・ザ・トップ」とその内容にふさわしいタイトルで呼んでいる。会場のファンによれば、こういった長丁場になると客席は騒がしくなり、おおぜいの人間が非公式な休憩時間としていたと語っている。(148, 150頁)