大炊介始末

大炊介始末 (新潮文庫)

大炊介始末 (新潮文庫)

満足度:☆☆☆★★ 「可もなく不可もない短編集」
山本周五郎は暇つぶしに丁度よい。軽く読めるのがよい。大衆小説の見本のような作品集だ。
 
「ひやめし物語」(武家の四男坊に生まれた男の運命は)
「山椿」(なぜ新妻は自分を拒むのか)
「おたふく」(なぜ妻が自分の彫り物をもっている)
「よじょう」(予譲は仇の着物を斬って恨みをはらした)
「大炊介始末」(若殿乱心の理由はなにか)
「こんち午の日」(妻の出奔、商売不振が男をおそう)
「なんの花か薫」(無邪気な若者が女たちをふりまわす)
「牛」(はたして仔牛は父の生まれ変わりか)
「ちゃん」(さえない父とそれを支える家族の話)
「落葉の隣り」(幼なじみへの勘違いがみんなの人生を変えてしまう)