そうだったのか手塚治虫―天才が見抜いていた日本人の本質
そうだったのか手塚治虫―天才が見抜いていた日本人の本質 (祥伝社新書)
- 作者: 中野晴行
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 新書
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満足度:とりあえず入手 「マンガに感動するのは、そこにドラマがあるからだ」
アトムを例にとれば、人型ロボットとの暮らしなど日常では非現実だ。しかしその姿を描くことで、読者はありえない世界を体験する。ロボットの苦悩に共感する。ロボットの苦悩に己をかさね、人間の理不尽さに憤る。
子どもは敏感なぶん、マンガに無条件で入ることができる。大人になると現実にしばられるぶん、その力がよわい。マンガを子どもの読み物と斬って捨てるのは、みずからの感受性の喪失を暴露しているともいえる。