春のとなり

春のとなり

春のとなり

満足度:☆☆☆☆★ 「いまは春のとなり—厚川青年の青春」
 本書は筆者の青年時代の物語だ。ただし主人公の名前は新庄秀夫となっている。
 筆者は当時の様子を淡々と描いていく。そのため物語の世界に入りやすかった。
 本書68頁に、生徒会雑誌に『東洲斎写楽』と発表した、との一文がある。これは筆者の『写楽百面相』の記述と一致する。
 本書は未完で終わっている。ぜひとも続きを読みたいものだ。
 なお103頁の「非劇」は「非劇」の誤植なのか。