陰陽師

安倍晴明が主人公の短編小説集。読む価値は皆無。

前近代の人間はウェーバーのいう「魔術の園(ザウバーガルテン)」の住人であった。そのため、平安時代の日本では陰陽師という呪い師が活動していた。

それに対して、私たちはすでに「魔術の園」を離れた世界に生きており、そのような「魔術の園」は過去の存在なのだ。

夢枕が(空想上の)魔術の園で遊ぶのを面白がっているのなら、例えば、近代医学のような、近代的な成果を一切否定して、その道を追い求めたらどうか。

自分の想像力の貧しさとその解決を、(何でも書ける)非合理的な世界に求めていることは、作家の堕落でしかないと思う。

玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること

梔子(くちなし)の女

黒川王

鬼のみちゆき

比丘尼

あとがき

「梔子(くちなし)の女」という作品だが、女は人間である以上、口があるのだから、「如」という文字の口が墨で消えたからといって「口なしの女」になるわけがない。夢枕の非論理的なくだらん思いつきである。