暗殺教程

暗殺教程 (1979年) (集英社文庫)

暗殺教程 (1979年) (集英社文庫)

満足度:☆☆★★★ 「攻守交代をやりすぎの失敗作」
 暗殺教程というのは、本書に登場する犯罪集団タイガーの陰謀をさす。それに対し主人公側の国際警察側がその陰謀をうち砕く。タイガーは暗殺者を育成する学校をひらき、犯罪者を世界にばらまこうと企む。香港から誘拐してきた人間はそのための教材なのだ。だから表題の「暗殺教程」というわけだ。しかし作者は主人公の活躍を軸に物語を創作している。そのため本書は話がちぐはぐになってしまった。ただし暗殺者を学校で養成するという発想は、作者ならではだ。(2009年2月27日)

〈目次〉
I. 名神高速道路の狙撃兵
II. 虎とチューリップ
III. おしゃべりな靴作戦
IV. 死臭の道を戦車がすすむ
V. エイス・オブ・スペイド
VI. 虚虚実実
VII. 5+3=5
VIII. 葬送行進曲を吹く車
IX. リフトの騎士
X. 死を写すカメラ
XI. 女性ヌード部隊
XII. 人でなしの世界
XIII. 案内人ヤン氏
XIV. 盲妹
XV. 水中翼船だい場へ
XVI. 大三巴牌坊の決闘
XVII. マカオ・グランプリ・レース
XVIII. 狂人製造所
XIX. われは王、虎のなかの虎
XX. 人喰いラバー
XXI. さよならの重み

105円