近代イスラームの挑戦

満足度:★★★☆☆ 「近代イスラームの挑戦(と挫折)」
 
 近代イスラームの挑戦(と挫折)と題し、オスマン帝国(エジプト含む)を中心に、イラン、中央アジアについてあつかっている。
 しかし本書を読んでも、西欧列強がなぜオスマン帝国が向かったのか、をイメージすることができなかった。
 また東方問題の定義が難解すぎる。もっと簡単に書けるはずだ。
 シリーズ中の一冊とはいえ、本書は著作として独立している。そうである以上、物語の前提である基本的な情報から説き起こすことが必要だ。しかし本書にはその意識が欲しかった。
 和蘭風説書の紹介はよい趣向(ぐっと身近になる)。
 地図と本文の不一致が多く、読みづらい。月報に地図を載せてもよかった。

105円(2011/3/5開始。2011/3/8読了。最終日は260ページを一気に読む。)