西城秀樹のおかげです
- 作者: 森奈津子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/11/09
- メディア: 文庫
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満足度:☆☆☆☆★ 「意外と楽しめた」
大正期の女子学生の投稿のような文体で書かれている。この文体のきまじめさに、エログロナンセンスをくっつけて、独自の世界をつくっている。性と笑いが結びついた、面白い作品がいくつかある。両者の相性はこんなによかったのかと再認識させられた。でも図書館ではヤングアダルトの棚に置かないほうがよいだろう。
1.西城秀樹のおかげです
タイトル負け。それにしても主人公の妄想に圧倒される。
2.哀愁の女主人、情熱の女奴隷
馬鹿馬鹿しいのがよい。性が話題なのになぜか吹き出してしまう。
3.天国発ゴミ箱行き
森奈津子本人が登場。自分を笑えるのは立派。
4.悶絶! バナナワニ園!
凡作。出だしがよかっただけに、残念。性描写に力が入ってしまったのか。
5.地球娘による地球外クッキング
これはよかった。アンチSF小説にもなっている。
6.タタミ・マットとゲイシャ・ガール
企画倒れ。コンピュータ・ゲームのノベライズ。
7.テーブル物語
凡作。前半と後半の落差がおおきい。どっちかにすればよかった。
8.エロチカ79
生徒会長とスケ番の話。おなじパターンを三度くり返すところが素晴らしい。
※題名を打ち込んだだけなのに、トラックバックがふってきた。森奈津子、恐るべしだ。