- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1964
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満足度:★★★☆☆ 「痛み分けの結末はないだろう」
いつもの忍者軍団の団体戦に、さらに剣士を加えているのが新味。そのためかゴチャゴチャしていて、各対決の印象が残りにくい。ただし一つ一つの忍法の奇想はすばらしい。後半に登場させた天一坊一行を、最初から絡めてもよかった。
表題は正統をめぐる江戸柳生と尾張柳生との長年の確執に由来している。「いずれが天心の月か、水にうつる月影か。」(19ページ)