跫音(あしおと)

※三十人の三時間/さようなら女死刑囚/跫音/双頭の人/黒檜姉妹(くろひしまい)/雪女/笑う道化師/最後の晩餐/呪恋の女/解説(菊池秀行)
※満足度:☆☆☆★★
※初期の作品をあつめた短編集。全体として文章にリズムを感じることができず、読み終えるのに数日かかった。表題の選択には疑問。「グロテスクへの招待」「異形の住人」でもよかったのかもしれない。また口絵がひどい。あれはなんだ。(追記)キスマークを「恋の花びら」とは風雅である(325ページ)。
※(1/10追記)本書は「呪恋の女」を単行本初収録しているが、現在では『山田風太郎ミステリー傑作選(8) 怪談部屋』にも収録されている。後者は初期作品の「総ざらい」といった趣があるので、こちらの方がおすすめ。